2015年11月9日

プリント基板製造の基本工程〜データから出荷まで〜

電子機器において、大切な役割を持っているプリント基板。このプリント基板は、どのようにして作られるのでしょうか? その工程についてご紹介します。

まずは、製造するプリント基板に合わせて必要なデータを編集するCAMという作業を行います。そのデータをフォトプロッターで出力し、アートワークフィルムを作成します。これはプリント基板を製造する為の道具となります。

次に、内層基板とプリプレグ、外層基板をきちんと整合性が取れるように重ね、加熱・加圧することで多層基板を作ります。その後、基板に穴を開けていきます。この工程が最も時間がかかります。
次に基板を銅化合物の水溶液に入れ、メッキを施します。メッキができた基板にはドライフィルムでラミネート加工をし、レジスト剤でアートワークフィルムを貼り付けます。この状態の基板に紫外線を当てるとパターンが硬化し、その他の部分を溶解させることで基板に配線パターンが現れます。
再びメッキを施したあと、ドライフィルムを除去します。こうすることで、基板上には配線パターンだけが残されます。次にエッチングによって配線パターンを完成させ、レジスト塗布を行います。これにより、はんだ付けなどの際にショートしにくくなります。
その後、はんだ液が融解されているタンクに基板を入れ、高温・高圧の熱風によってはんだ付けを行います。このはんだ付けによって露出している銅箔の酸化を防ぐことができ、また実装時のはんだ付けの効率が高まります。ここまでで、基板の加工は終了です。
あとは基板を必要なサイズや形に加工し、部分的にメッキを施して検査を行います。これで異常がでなければ、プリント基板の出荷となります。

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