2016年2月18日

ドリル径の選定について

プリント基板に於けるスルーホール部は穴明け後、銅メッキを実施する事により、スルーホールが形成されます。
スルーホール部は下穴に対して銅メッキが付く為、穴径はやや小さくなります。
また、表面処理に半田レベラーを使用すると、穴径はさらに小さくなります。
従って、下穴径を決定する際はこれらを考慮して、仕上がり径に対して下穴は
大きく穴を開けます。
例えば、仕上がり径φ1.0の場合、下穴φ1.1のドリルを使用すると言った具合です。

非スルーホール穴(ノンスル、キリ穴、などの事)の場合は銅メッキが
付きませんから、仕上がり径のドリルで穴明けをしても、問題はない場合が多いです。
しかし、ここで考慮すべき事があります。ドリルはマイナス公差で出来ている為、例えばφ1.0のドリルを使用して、穴明けをするとプリント基板の
仕上がり径はφ1.0よりやや小さく仕上がります。

よくある例として、実装の場合の自動挿入用基準穴(非スルーホール穴)です。
仕上がりφ3.5で +0.1 , -0の公差が付いている事があります。
この場合は公差を考慮して、φ3.6のドリルを使用して穴明けをします。
前述したように、φ3.5のドリルを使用すると仕上がり径がφ3.5より
小さくなって、公差をはずれてしまうからです。

このように下穴のドリル径を選定する為には、スルーホール、
非スルーホール、公差を確認しながら決定しています。

ご注文の際、これら3項目がはっきりわかる図面等を支給して頂けるようお願いします。

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